書棚など大きなものを設置するなら注意すべきポイントがあります。長い年月、負担がかかる床の一部分に、へこみ傷ができるのです。自分の目で確かめると専門家のリペアは見事で、リペアが完了した後の状況はというと、じっと見つめないことにはどの部分に補修が施されたのか全然発見できないと思います。プロフェッショナルの技術レベルで床のリペアをした満足度は千差万別です。プロフェッショナルの知識にも注目し、やってもらう業者を決めるべきです。リペアの専門家の話では、専門家が使う道具と私たちが使う道具にどれだけの違いがあるのか疑問をぶつけたところ、「まったくと言っていいほど違わない」という意外な結果が返ってきました。数枚の板材を取り替えることは悪くありませんが、まったく同じ板材のフローリングを探すのは難しく、同じメーカーのフローリングでも製造ラインや使用場所に違いで、張り替えたのがわからないというのはありえないことにちがいありません。本棚などをずらしてできたスリキズを放置すると、フローリング床を覆っている塗装膜がそのうち磨滅し、床本体にとってダメージとなります。借りていたマンションを返す際は、いわゆる原状回復(一番最初と同等の状態に復旧させる)が求められます。その時はフローリングの部屋は注意しなければなりません。繊維そのものに水分を貯蔵できる木材のすぐれた性質を巧みに利用したへこみ傷の直し方は、自然治癒力を備えた100%無垢フローリングだから可能なすぐれた方法と言われています。数年来東急ハンズなどで修復に必要な道具のセットが並んでいるように“木を素材とするフローリング床のキズ修復”はだれでもできる技になりました。俗にいう集成材であれ天然素材100%であれ、普通のフローリングは何らかの木材を活用しているから、使ったら使っただけ知らず知らずのうちにあちこちにちょっとした傷がつくのは当たり前です。ポピュラーな素材が木材のものの補修というと床の補修だと思います。転居の際にできたひっかき傷や固い物を落としてできた凹み傷など、気になるキズもいろいろなんです。防音対策で分厚い緩衝材の裏打ちがあるもの、床暖房を敷けるように特別に加工されたもの、キッチン用に専用の加工済みの良質のフローリングも登場しています。塗ったら何もせず余すところなくフローリングの乾燥が終わった時点で、少量で数回塗り重ね、じっくり乾かしてという過程を繰り返す。この方法がフローリングワックスを成功させるコツでしょう。スチームアイロンの蒸気でお気に入りの無垢フローリングを手入れすると、何年も手を打たなかった無垢フローリングに残った凹みキズなども、まったく新築当時の状態になること請け合いです。専門家がする床補修は、大きなキズ、ヘコミ、シミなどを新築の床と同等まで補修可能です。床材交換ではなく、専門の補修材を利用して補修してくれます。